投稿者: swego@cojafinance

  • 家計の把握について(財政状態編)

    我が家では家計簿とあわせて家計のBSも作成している。収支状況だけでなく財政状態も管理してはじめて財務管理と呼べるのだ。

    BSの作り方は単純だ。全ての金融資産と金融負債をそれぞれリストアップするだけ。資産合計と負債合計の差額が純金融資産だ。しかし、正しく作成できている他人の事例を見たことがない。

    金融資産には銀行口座残高に証券口座残高、idecoのほか、貯蓄性のある生命保険の解約時返戻金、退職金DC、退職金DBもリストアップする。

    金融負債にはローン残高のほかに、クレジットカードの使用残高を「未払金」として計上。信用取引をしている場合は、建玉額だけでなく、建玉に係る諸経費(金利・管理費・権利処理手数料等)の額も未払費用としてきっちり計上する。

    さらに、売却時に課税対象となるキャピタルゲイン部分に対しては、かかる税金を計算して「繰延税金負債」として負債計上する。これを税効果会計と呼ぶ。

    「我が家のBSを作ったぞ」という人で、信用諸経費の未払費用計上、キャピタルゲインに対する税効果会計を計上している人を見たことがない。本当の純金融資産はこれらをきちんと計上して初めて分かるのだ。

    資産が増えるにつれ、残高把握の作業は時間を要すが、私は、プログラミングのWebスクレイピングを駆使して、我が家のBSを毎日作成している。

  • 連休明けの株式市場は大荒れか⁉

    昨日金曜の公明党の連立離脱表明は驚きでしたね。加えて、トランプが対中関税引き上げ発表したことも・・・

    夜間の日経平均先物(12月限)の取引は2,420円(5.08%)も下落し45,200円まで値を下げました。連休明けの株式市場は大きな下落が心配されています。

    市場を揺るがすサプライズと言えば、昨年7月末における利上げ決定した日銀の政策決定会合明け、8月2日に日経平均が2千円超(5%)下落したのち、翌営業日の5日にさらに4千円超(12%)下落した大暴落は投資家の記憶にも新しい。だが、今にして思えば、この時が買い場でした。

    短期投資は決しておすすめしませんが、投資余力のある方やこれまで投資を躊躇されていた方が買いを考えるなら、連休明けの火曜~水曜朝は良い機会になるかもしれません。

    奇しくも本日から3連休。個人投資家にとっては「週明けお買い得になりそうな優良銘柄探し」に没頭する3日間となりそうです。若者よ、落ちてくるナイフを掴め!

    投機家だったらば、首班指がどうなるかを考え売買するかもしれません。それはそれで面白そうではありますが、投資家の姿勢として全くおすすめいたしません。

    いずれにしても、連休明けの相場に注目です。

  • 家計の把握について(支出編その2)

    家計簿についてだが、次の10費目に分けることをお勧めする。

    「食料」、「住居」、「光熱・水道」、「家具・家事用品」、「被服及び履物」、「保健医療」、「交通・通信」、「教育」、「教養娯楽」、「その他」

    こう分けることで、総務省の家計調査における消費支出と比較が可能になる。

    なお、総務省の家計調査を見るときは次の3点に注意が必要だ。

    第1に各家庭の事情によって大きく異なるため、そのまま比べる意義が低い数値が含まれている。「住居」「自動車等購入」「贈与金」「仕送り金」がそれだ。これらを除いた「住居等を除く」ベースにそろえて比べるべき。

    第2に人員数の違い。調査対象世帯の人員数平均で割って、自分の世帯人員をかける調整をしてから比較するべき。

    第3に総務省の家計調査は浪費家家庭が調査サンプルに入っていていてもそれを含めて平均されている点。消費の下限にマイナスはないが上限は天井知らず。このため調査結果の「平均」は普通の一般家庭のそれよりも高めの数値となることに留意するべき。

    ちなみに2024年の調査結果(二人世帯)における「住居等を除く」消費支出は月平均230,030円。これを人員調整したものにインフレ調整を行って家賃とローンの月返済額を加えたものを毎月の生計費のベンチマークとすればよい。

    ちなみにインフレ調整に関してはインフレ3%を仮定して1.03倍するとよい。日銀による2025年度のコアコアCPI見通しは7月末時点で+2.8%(政策委員中央値)、足元8月度の実績が+3.3%となっている。

  • 家計の把握について(支出編その1)

    まず、資産を増やしたければ最初にすべきことは支出の把握であると言いきっておこう。

    だまされたと思って1ヶ月だけでも家計簿をつけてほしい。つけたことによって、1ヶ月生活するのにいくらかかっているのかがわかる。これを生計費と呼ぼう。

    この生計費の内訳と明細を眺めるうちに、自分が1ヶ月生きていくのに最低限必要な生計費が見えてくる。

    途端に、目安となるベンチマークが見えてきて現実的な目標が定まるようになる。「今月はベンチマークからあまり乖離しないように生活しよう」とか「○歳になるまでにベンチマーク12か月分の25倍の資産を作ろう」という具合にだ。目標が定まれば達成のための戦略を考えるようにだってなる。

    さらに、ベンチマークができれば、それを上回わる支出についてはその価値について考えるようになる。結果、無駄遣いが減り金が溜まりだす。金持ちはケチが多いと言われる所以(ゆえん)はこの辺りにあるのかもしれない。

    なお、価値を見ようとする姿勢は投資において成功するためにも身に着けておくべきスキルでもある。

    家計簿を通して支出を把握することは資産形成にプラスのスパイラルをもたらしやすいのだ。

  • 私がいつの間にか富裕層になれた主な成功要因3つ

    大学院(国内ビジネススクール)の2年目にして49歳の夏、私はいつの間にか富裕層になっていた。

    なぜ成功したのか?他の人に伝える際のわかりやすさも考慮しながら考えてみたが、主な結論だけ先にまとめると次の3点だ。

    1つ目は家計を把握していたこと。

    2つ目は株式を継続的にBuy&Holdしていたこと。

    3つ目は投資を切り崩さなかったこと。

    他の人に伝える際には、それぞれに解説や補足が必要なのだが、冗長になるし、とても短時間でうまくまとまりそうにない。明日以降解説を投稿していこう。

  • 会社辞めてビジネススクール入ったら億り人になってFIREしていた

    プロフに書いたが、私がサラリーマンを辞めたのは48歳の時だった。当時、国内ビジネススクールに通い出したのだが、無職への不安はあったし、学費による老後資金目減りを覚悟したものだ。

    しかし結果、金融資産は減ることなく増え続け、在学中に純金融資産は1億円を突破して富裕層に仲間入り。ムリに働かなくても生きていけることに気が付いた。そうだ、これってFIREだ。

    それまでごく普通のサラリーマンをしてきたつもりだったけれど、どうしてこんな状態になれたのだろう?・・・長い話になりそうだ。明日考えよう。

  • マーケットの叡智

    一昨日の自民党総裁選における高市早苗氏の勝利を受け、日経平均が爆上がりしました。終値は史上最高の47,944.76円の前日比+2,175.26円。高値では48,150.04円を刻みました。

    信念を貫き、クソ真面目に勉強し、リンチにあっても逆風に立ち向かい、仕事をして実績を上げる。信頼できる政治家の姿勢とはそうあるべきだ。こういう視点で見たとき、高市氏と双肩する政治家は今の国会議員に誰かいるだろうか?

    高市氏がリーダーとなる日本の経済には希望の光が差し込んでいるに違いない。マーケットの叡智はその希望を感じ取って本日の相場となっている。

    マーケットの叡智は精密だという。1986年1月28日にスペースシャトルチャレンジャーが爆発した際には、原因となったパーツを製造したモートン・サイオコール社の責任をマーケットが特定したのは爆発が起きたわずか数分後、しかもその日吹き飛んだ時価総額は賠償負担額や示談金、失われた将来キャッシュフローを合わせた額とほぼ同じ大きさだった、という研究論文(Maloney, Michael T. and J. Harold Mulherin. 2003.)がある。

    高市氏が総理となる日本の経済は明るいに違いない。それにしても去年の石破氏の総裁選出時と真逆すぎる・・・