家計の把握について(支出編その1)

まず、資産を増やしたければ最初にすべきことは支出の把握であると言いきっておこう。

だまされたと思って1ヶ月だけでも家計簿をつけてほしい。つけたことによって、1ヶ月生活するのにいくらかかっているのかがわかる。これを生計費と呼ぼう。

この生計費の内訳と明細を眺めるうちに、自分が1ヶ月生きていくのに最低限必要な生計費が見えてくる。

途端に、目安となるベンチマークが見えてきて現実的な目標が定まるようになる。「今月はベンチマークからあまり乖離しないように生活しよう」とか「○歳になるまでにベンチマーク12か月分の25倍の資産を作ろう」という具合にだ。目標が定まれば達成のための戦略を考えるようにだってなる。

さらに、ベンチマークができれば、それを上回わる支出についてはその価値について考えるようになる。結果、無駄遣いが減り金が溜まりだす。金持ちはケチが多いと言われる所以(ゆえん)はこの辺りにあるのかもしれない。

なお、価値を見ようとする姿勢は投資において成功するためにも身に着けておくべきスキルでもある。

家計簿を通して支出を把握することは資産形成にプラスのスパイラルをもたらしやすいのだ。